ユニークな歴史をたどってきた中部病院
その発展と多くの人物像を描く膨大な記録と記憶。

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1967年野戦病院から始まった沖縄県立中部病院は
米国式の研修やハワイ大学プログラム、新臨床研修制度などの導入など
そのユニークな歴史の中でよりよい医療を求めてきた。
卒後研修医3期生の筆者が膨大な資料と記録をもとに
多くの医師はもとより、看護師・薬剤師・技師・事務職員など
病院に関わる全ての人々の努力と成果がまとめられた1冊。

●目次

研修プロジェクトに関わったすべての人々へのオマージュ 真栄城優夫 
はじめに

序章 沖縄県立中部病院の過去・現在・未来
第1章 第二次大戦後、医療の復興を担った人々
第1節 野戦病院の時代を駈けた医師たち
 1 戦前の医療状況
 2 戦後の医療状況
 3 筆者の生きた戦中戦後史
 4 医学留学生が見た郷土の医療と中部病院との出会い
 5 中部病院にハワイ大学プログラムへの道を拓いた新垣浄治 
第2節 沖縄県立中部病院の誕生と卒後医学臨床研修制度
 1 中部病院の沿革
 2 中部病院でハワイ大学の研修プログラムが実施された経緯
 3 ハワイ大学との契約による研修事業
 4 中部病院の指導医体制
 5 真栄城優夫〜ハワイ大学プログラムを推進したターボエンジン
 6 宮里不二彦〜静かに我が道を行く求道者
 7 日本復帰前の優れた指導医たち
 8 日本復帰時、ハワイ大学プログラム消滅の危機をいかに乗り越えたか
第3節 戦後の医療を支えた先進的看護師たち
 1 年間6,000時間の実習でスパルタ看護教育
 2 ワニタ・ワーターワースがアメリカの看護教育を導入
 3 戦後沖縄の看護教育の高さは本土以上
 4 米国人ナースによる先進的看護教育
 5 看護部を支えたパイオニアナースたち
 6 中部病院の歴代看護部長たち
第4節 病院各部署を支えた人々
 1 事務部門
 2 薬局部門
 3 検査科部門
 4 病理診断科部門
 5 放射線科部門
6 中部病院の具志川誘致に働いた人々

第2章 ハワイ大学卒後医学臨床研修事業 
第1節 ハワイ大学から派遣された指導医たち 
 1 米軍統治下のハワイ大学医学部教育顧問団 
 2 歴代のプログラムディレクターたち 
 3 ニール・ゴールト(Niel L.Gault, Jr.) 
 4 サミュエル・アレン(Samuel M.Allen) 
 5 Y.B.タルウォーカー(Y.B.Talwalkar) 
 6 サトル・イズツ(Satoru Izutzu) 
 7 クリストファー・ウィリス(Christpher Willis) 
 8 ジョン・ピアソン(John W.Pearson) 
 9 トーマス・シンプソン(Thomas W.Simpson) 
 10 アーサー・オーギー(Arthur T.Ooghe) 
 11 半世紀にわたるハワイ大学派遣指導医たち 
第2節 年間3億円の研修事業を推進した日本最貧県の沖縄 
 1 研修事業の成果と評価 
 2 中部病院の卒後臨床研修にかけた沖縄県の予算
 3 医学関連文献に見る中部病院の卒後研修の評価 
第3節 臨床研修管理委員会とハワイ大学沖縄事務所 
 1 沖縄県の医師卒後研修〜卒後研修のメッカ 
 2 沖縄県立中部病院の卒後医学臨床研修 
 3 ハワイ大学研修プログラムを担う二つの事務所(ホノルル&沖縄)
 4 ハワイ大学沖縄事務所の歴代事務長 
 5 中部病院ハワイ大学プログラムの将来  


第3章 医療の原点に立つ 
第1節 医療の原点—救急医療— 
 1 救急医療は中部病院の生命 
 2 戦後沖縄の救急医療 
 3 急性期疾患の家庭での対応 
 4 救急医療のコンビニ化 
 5 日本復帰後の救急医療 
 6 中部病院で育った救急医たち 
 7 九州・沖縄G8サミットの救急医療対策 
第2節 離島医療の支援と人材育成  
 1 沖縄県の地理的特性 
 2 沖縄県の離島へき地診療所 
 3 医師不足を補う沖縄独自のシステム 
 4 中部病院における離島診療所勤務医師の養成 
 5 離島へき地医療に従事する人々 
第3節 総合診療医の養成 
 1 新たなる専門科としての総合診療科 
 2 専門医としての「総合診療医」を育てる新たな制度 
 3 総合診療科を標榜する医師たち 

第4章 専門分野の臨床医 
第1節 外科系の医師たち 
 1 外科系人脈の源流 
 2 一般外科 
 3 心臓血管外科 
 4 整形外科 
 5 形成外科 
 6 脳神経外科 
 7 泌尿器科・移植外科 
 8 小児外科 
 9 耳鼻咽喉科 
 10 皮膚科 
 11 眼科 
 12 歯科口腔外科 
 13 麻酔科 
第2節 内科系の医師たち 
 1 内科系人脈の源流 
 2 腎臓内科 
 3 循環器内科 
 4 消化器内科 
 5 呼吸器内科 
 6 神経内科 
 7 精神神経科 
 8 血液腫瘍内科 
 9 リウマチ科 
 10 独自の分野で活動する内科医 
第3節 産婦人科・周産期医療を担う人々 
 1 産婦人科部門の医師たち
 2 新生児部門の医師たち 
 3 県外の支援者たち 
第4節 小児医療を担う医師たち 
 1 小児科医の系譜 
 2 知念正雄〜小児心臓病治療、はしかゼロ活動を主導する小児科の泰斗
 3 中部病院から育った小児科医たち 
 4 国際医療協力分野の小児科医 
第5節 感染症の専門医たち 
 1 中部病院から感染症専門医が輩出したのはなぜか 
 2 喜舎場朝和〜臨床感染症学の始祖にして、孤高の臨床家 
 3 全国を行脚する感染症の伝道師たち 
 4 次世代の感染症を担う医師たち 

第5章 研究・管理・行政分野の医師 
第1節 大学教授としての診療、教育、研究に従事する医師たち 
第2節 病院管理者になった医師たち 
第3節 行政機関・公衆衛生分野の医師たち 
第4節 アメリカを拠点に活動する医師たち 

 参考文献リスト 
 あとがき    

〈コラム〉
コンセット(Quonset Hut)/国費・自費沖縄学生制度 /武見太郎と中部病院/ワニタ・ワーターワース (Juanita Watterworth)/フローレンス・ナイチンゲール記章/コザ暴動 /兵隊の位で言えば /米国陸軍病院とベトナム戦争とオキナワンロック/主要国首脳会議(G8サミット)/医介輔(Medical Service Man) /沖縄には三つの政府があった /琉球列島米国民政府(USCAR)と高等弁務官(High Commissioner) /730(ナナサンマル)/宮森小学校ジェット機墜落事故 /日野原重明と沖縄 /
アイゼンハワーもニクソンもケネディも沖縄に来た

●著者略歴
安次嶺 馨(あしみね・かおる)                   
1967 年 鳥取大学医学部卒業
1969 年〜71 年 沖縄県立中部病院小児科研修医
1971 年〜74 年 マイケル・リース病院(シカゴ市)
小児科研修医
1975 年 沖縄県立中部病院 小児科医長
1976 年 米国小児科専門医
1987 年 ハワイ大学医学部小児科臨床教授
1999 年 琉球大学医学部小児科臨床教授
2003 年 沖縄県立中部病院院長
2004 年 沖縄県立那覇病院院長
2006 年 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター院長
2008 年    同     定年退職
2011 年 沖縄県立中部病院ハワイ大学卒後医学臨床研修事業団ディレクター
2012 年 沖縄県教育委員会委員長
所属学会・団体
日本新生児成育学会理事・名誉会員、日本周産期新生児学会評議員、日本小児救急医学
会理事・顧問、日本禁煙科学会評議員、日本小児禁煙研究会理事・監事、日本DOHaD
研究会幹事、沖縄肢体不自由児協会理事、特定非営利活動法人琉球交響楽団理事長  
著書   
『沖縄の子どもたち 一小児科医のカルテより』(ひるぎ社)、『おきなわ蝶物語』(ニラ
イ社)、『太平洋を渡った医師たち・13 人の北米留学記』(編著、医学書院)、『母と子
のカルテ—ある小児科医の軌跡—』(文芸社)、『日本から麻疹が無くなる日』(編著、
日本小児医事出版社)、『赤ちゃんから始める生活習慣病の予防』(編著、ニライ社)、『小
児救急アトラス』(編著、西村書店)、『小児科レジデントマニュアル 第3版』(編著、
医学書院)など。 
趣味   
写真撮影(蝶)、音楽鑑賞/ ライフワーク 赤ちゃんから始める生活習慣病の予防

●発行 2016年10月Ⅰ9日
899823070

良医の水脈 〜沖縄県立中部病院の群像
安次嶺馨
A5判/上製本  376ページ
本体1,800円+税
978-4-89982-307-0
投稿日
2016年11月10日
カテゴリ
社会
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