もし母がお茶目怪獣で父親は宇宙人だったら…
日々悩みを抱えている人に読んでほしい一冊。
統合失調症の母と暮らしながら、日々悩み、ストレスの泉におぼれそうになりながらも明るく前向きに歩んできた著者が贈る実体験の物語。
親戚の家で育った著者のもとへある日突然母親が現れた。
時には母親の言葉に洗脳されそうになったり、行方不明の母親を探し回ったりしながら、超プラス思考で日々の生活を過ごしていく。
大変な状況を明るく、時には自虐的に描きながらも、決して暗くなることなく歩んでいく。現実を受け止めたうえで、時には現実から逃げたり、社会的な仮面をかぶりながら一歩一歩歩んでいく。
そしてその後に訪れたものは……
「いろいろあるけど、みんな同じようにいいことがおとずれるはず」
そんな著者のメッセージが込められた本書が、何らかの悩みを抱えている人の解決の糸口になればうれしいです。
●目次
はじめに〜お茶目怪獣と宇宙人と天使について本書を読む前に
序章 オイラの「幸せ」な幼年時代
楽しいドライブ先では熱烈歓迎が待っていた
天使たちに囲まれた「幸せ」
父親がいなくても幸せ
おばあちゃんに連れられていった先は
◆素直にお礼は言えないがとりあえず少々感謝する
第一章 「お茶目怪獣」の登場
突然出来上がった「母親」
もしかしてオイラの家って変?
「おっかー」が「お茶目怪獣」に
毎日の説教で洗脳されそうなオイラ
グレるにも余裕が必要だ
◆超プラス思考で考えれば、オイラの環境も悪くはない
友達よ、家に来られると困るのだ。
第二章 非日常的なオイラの日常
ある朝お茶目怪獣が行方不明
察して欲しいオイラの事情
◆相談できる相手がいれば助かることも
地獄絵巻図的夕食時間
母に「殺されるかも」の恐怖
朝起きると異臭がした
◆普通ではない中にいると感覚が麻痺する
お茶目怪獣にとっての良薬
自分も化ける? その確率と恐怖
◆ツラい現実は認めるしかない、その上でどうするか考えよう
母の手料理は美味い。
第三章 まだまだ悩みは深く続く
高校に行けるだけでも幸せだ
お茶目怪獣とのしばしの別れ
オイラが就職できた理由
ツラい現実と普通の顔
◆隠して生きる人生は疲れる
もしも、お茶目怪獣が自殺したならば
◆自殺企図は排除すべき
第四章 オイラの最悪な恋愛事情
彼女を作れない理由
探し物をあきらめると見つかったりする
「だから何よ」に仰天
ストレスマックスで取っくみ合い
◆「逃げるが勝ち」
結婚への面接は四対一
オイラが親でもそう思う
◆どんな人でも必要不可欠な大切な存在である
終章 新たなる始まり
カバンちっちゃすぎのかけおち
赤ちゃん誕生で変化が
義母からの最後の言葉と和解
全てから解放された
◆気が付けばみんな同じだったりする
あとがき
本文イラスト/瀬良垣りんじろう
瀬良垣りんじろう(せらがき りんじろう)
1965年沖縄生まれ。
誕生から小学生までの写真がほとんどない。小学校高学年から朝・夕刊配達を行い中学での修学旅行費を稼いだ。中学時代は野球部に入部。不良に憧れ、不良をテーマの話で毎年弁論大会でクラス代表になる。
高校時代は「あそ部」に属し、夏休み期間中は芝生植付け、百科事典販売、生肉の解体、土木作業員など数々のバイトに専念した。
高校卒業後、郵政省の試験に合格するも、採用までの期間、養豚場、石の販売、貯水タンク清掃、某B電器店などに勤務。郵政省採用後は窓口、総務(課長)、郵便(総括課長)に勤務。かたわら労働組合の活動で支部の執行委員、書記長、副支部長を、地方本部にて執行委員を経験した。
2017年3月、何を血迷ったか早期退職。現在に至る。
●2017年12月発行

気がつけばみんな同じだったりする ー統合失調症の母とオイラの日常
瀬良垣りんじろう著
46判 167ページ
1296円(税込)
978-4-89982-328-5