永年米国に住む女性が綴る、望郷の思いと沖縄の変動期。

教員をしていた親の転勤により、幼少期から本島内を転々として暮らした一家。佐敷、備瀬、瀬底島を経て、沖縄戦に見舞われる。

避難生活を経て終戦を迎えた著者は、南部大里、荒廃した首里で戦後のスタートを切る。いくたびめかの転勤で辺土名へ移り、そして心のふるさと名護へ―。美しくなつかしい幼少期の情景と、家族・友人らの思い出、そして母・新垣輝子への思いをつづる回想記。

●目次

第一章 佐敷

幼児期の点描/父の転任で備瀬へ


第二章 備瀬

緑濃きフクギの並木/まぼろしの泉/フクギと夜の怪物/農家の珍品/ネコの生態/野良ネコ狩りと酒宴/弟・守のはしか/女児のモウモウ遊び/無人島へギーマ狩り/チューリップ(一)/チューリップ(二)/妹・峯子の子守り/備瀬浜で白い煙/湖南丸撃沈/敵艦グレイバック号

第三章 瀬底島

本部海峡渡り/国民学校のはじまり/国民化教育の勝ち組/校庭での遊び/太平洋戦雲迫る/放課後の日課/サーターヤーのうま味/ヒバリとウズラを追って/ひばりの歌(一)/ひばりの歌(二)/渡し舟タタナーの旅/芋弁当が当り前/パナマ帽子編み/滅び行く養蚕業/シークムンジュル笠/台風と姉・廸子/モズク狩りと命拾い/伊江島の皇軍表敬慰問/忌わしい十・十大空襲/飼い犬「仲」との別れ/瀬底島の怪人/戦艦猛炎・決死の逃避行


第四章 避難生活
妹・翠の初歩き/第二回沖縄大空襲/屋部へ疎開/第三回大空襲/名護湾を埋めつくした米軍艦/死体踏み越え逃走/嵐山―夜間芋掘り/芋泥棒友軍との対峙/米軍の山中掃討作戦/病身の叔母さがし


第五章 終戦―アメリカ・ユー
北部難民の下山/危機寸前/終戦告げる日系米兵/我部祖河の青空学校/「オキナワ・ローズ」/玉音放送に涙と安堵/無気力な父が動き出す/マラリアと戦争孤児院


第六章 激戦の爪跡残る南部

南部大里へ集団移動/姉・住子と再会/人骨詰まる木箱の山/大里小学校開校


第七章 首里
焦土化した古都首里へ/戦前の首里城追憶/廃墟の惨城/死の沼/龍潭池端に文化財/火玉/学童疎開者は文化の恩人/手工芸復活/首里高開校/首里高第一回学芸会/首里高学生スト


第八章 辺土名

緑に包まれた辺土名へ/連鎖的学生スト/カエルの解剖


第九章 心の古里名護

希望新たに名護へ/戦後の家内起業/東江の地域共同精神/戦後初の書き初め/初の婦人議員誕生/ハワイとの奇縁/名護城麓に一軒家/エデンの園/日食と開墾/灯火と夕べの歌/「白い煙・黒い煙」の由来/ノロ家の娘たち/六三三制/花の友/「お母さん化学博士」/薪採りは女の仕事/教育の機会均等/熱血教師富名腰先生/父の下り坂/ヒンプンガジュマル/母の再就職/琉球人身分証明書/船出/憧れの東京/沖縄人とは?/雪/ガジュマルと母/母の叙勲/三府龍脉碑と蔡温/名護海岸埋め立ての発端/学びの都
 

あとがき
 
参考文献

●著者プロフィール
ふなこし宮子(フナコシミヤコ)旧姓・新垣

1935年 沖縄県に生まれる
1954年 名護高校卒業
1959年 日本大学卒業
1959-70年 琉球列島米国民政府勤務
1970年 渡米、結婚。主婦・絵画作家となる
1970-07年 首都ワシントン近郊に住み、
2007年末、ハワイへ転居。現在に至る。

●2008年6月12日発行
8139_1

ふるさと沖縄の旅  戦中戦後の暮らしと学校回想記
ふなこし宮子著
四六判  302頁
2,400円+税
978-4-89982-139-7

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投稿日
2008年6月12日
カテゴリ
コラム・エッセイ
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