史実はどこに! 中世今帰仁の謎
君はアラン人の騎馬文化を知っているか

 

古代及び中世の東西世界に雄飛した尚武の民・アラン人。

そのゆかりの騎馬文化が、中世今帰仁の地へ。

武将・攀安知(ハンアンチ)が率いた中世今帰仁の歴史に迫る、斬新にして心躍る試みの書。

●本書の内容について

中世今帰仁の後期勢力を率いた武将攀安知〈ハン・アンチ〉とその勢力ゆかりの出土物や伝世史料といったものに、騎馬文化及びアラン人〈元史には主に阿速の名で登場〉ゆかりの性格を帯びた種々の文物が確認されるのはまことに興味深い限りである。

本著の狙いとする所は、上に言及した文物史料を拠り所にして関連情報の洗い出しを図り、それに基づいて攀安知及び彼が率いた勢力の風貌を描くことにあるが、さらにかかる試みは中世今帰仁の歴史の謎に迫る誘い水にもなると考えられる。

 

 

●目次

史実はどこに

まえがき

一章 食料の残滓と石臼

 種々の雑穀と小麦及び大麦
 稀有な左回転式石臼
 食材と調理用具は語る

二章 呪術

 ハスいわゆるマンジ紋
 マンジ紋と中世今帰仁
 マンジ紋と元朝治下の中華大陸
 ハスとその原郷
 ハス・ブーと焼印の風習
 ヨーロッパのマンジ紋とアラン族
 マンジ紋と疫病
 俗界の権威とマンジ紋
 食物と呪術
 豹紋と中世今帰仁
 元王朝と回商集団
 蕃坊と蒲一族
 元朝の崩壊と蒲一族
 蕃坊の後裔と尚巴志
 豹紋と攀安知

三章 宗教

 中世の今帰仁と十字図柄
 シンメトリー十字紋柄とギリシャ正教
 アラン前衛騎兵部隊創設の経緯
 親王モンケとハン・フースー〈杭忽思〉
 クビライ政権の誕生と色目諸部族及び外国人
 クビライとバヤンとポーロ父子
 モンゴル軍団の戦術と色目先鋒部隊
 ルブルクが伝えるアラン人の宗教と金工技術
 モンテコルビノの来朝とアラン近衞部隊
 モンテコルビノとアラン近衞部隊の領袖
 モチーフの視点から見たシンメトリー十字紋柄
 
四章 装飾意匠

 中世今帰仁の馬意匠
 西域伝来の天馬伝説
 アラン人の出自と文化
 アジア系遊牧民とヨーロッパ
 南ロシアとアラン有翼獣意匠
 パンノニア平原とアラン有翼獣意匠
 アラン人とビサンチン世界
 アラン人と北イタリア
 アラン人とスイス
 南仏とアラン有翼獣意匠
 アラン人とイベリア半島
 元朝治下の江南地方とアラン人
 中世今帰仁の騎馬武者意匠

五章 中世今帰仁勢力ゆかりの陣取り遊び

 ナルドが考案されるに至った歴史的背景
 ナルドとヨーロッパ
 ナルドと東アジア

六章 中世今帰仁の支配者層ゆかりの装身具及び常用具

 簪
 耳飾り
 毛抜きと鉄製のハサミ

七章 中世今帰仁勢力ゆかりの武具

 三角扁平鏃とその系譜
 鑿頭形状扁平鏃とその系譜
 札の来歴と系譜
 骨製ヤジリとその系譜
 石製ヤスリとその系譜
 常用小刀の系譜

八章 千代金丸と称される刀剣

 刀身の拵え
 茎の拵え
 刀装具を飾る意匠
 サーベル仕立ての系譜及び素性

九章 攀安知と武芸

 元朝の国際戦略と元寇
 馬族の武芸
 馬族の狩りの仕方、戦術、及び武術の鍛錬
 モンゴル王朝体制下の言語事情
 トルコ語ならびにモンゴル語由来の尊称及び武人名
 攀安知―トルコ・モンゴル語由来の特徴を帯びた棟梁名―

結び

あとがき

●著者プロフィール
上間篤(うえま あつし)

今帰仁村出身(昭和23年生)
名桜大学名誉教授
学歴
昭和47年 琉球大学法文学部商学科卒 商学士
昭和53年 米国ミズリー大学外国語学部スペイン語学科卒 文学士
昭和56年 京都外国語大学イスパニア語学専攻修了 文学修士
教育研究活動
スペイン語の教育と普及に専念。東西交渉史の観点から中世スペインの文化事象に言及した論考を各方面に紹介。このたびの拙著もかかる一連の研究内容に連動する。


●2018年5月初版第一刷発行
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中世の今帰仁とその勢力の風貌  元朝に仕えたアラン人と攀安知
上間篤
A5判  252頁
定価(2000円+税)
ISBN978-4-89982-343-8
投稿日
2018年6月5日
カテゴリ
歴史・地理
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