沖縄人作家の海外が舞台の小説を通して

今、沖縄文学の広がりを考える


海外を舞台にした作品群は、沖縄文学のなかで一つの領域をなしている。
それらの地域は抑留されたシベリアだったり、ハワイでの捕虜生活、かつて住んでいた南洋、あるいは台湾、インドネシア、フィリッピンなどである。本書ではこれらの作品群をまとめて「もう一つの沖縄文学」と称している。
なお、本書の「4 終戦前後期の台湾に生きた沖縄人たち —葦間れつ『二重潮』」は未発表論考である。また、著者のこれまでの著作『宮城聡 ー『改造』記者からへ』や、『沖縄ハワイ移民たちの表現  琉歌・川柳・短歌・小説』『「南洋紀行」の中の沖縄人たち』など合わせて参照いただきたい。

●目次

1 宮里静湖抑留三部作に見る「移動」 —「異国の丘」を中心に 
2 ハワイの捕虜収容所 — 嘉陽安男『捕虜たちの島』をめぐって  
3「ソロの驟雨」「黒ダイヤ」をめぐって
         — インドネシアへの進駐・再訪・居住    
4 終戦前後期の台湾に生きた沖縄人たち —葦間れつ「二重潮」  
5 戦争の傷痕  — 崎山麻夫「ダバオ巡礼」をめぐって    
6 多彩な南洋小説 
 あとがき

●著者プロフィール
仲程 昌徳(なかほど・まさのり)
1943年8月 南洋テニアン島カロリナスに生まれる。
1967年3月 琉球大学文理学部国語国文学科卒業。
1974年3月 法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。
1973年11月 琉球大学法文学部文学科助手として採用され、以後2009年3月、定年で退職するまで同大学で勤める。

主要著書
『山之口貘―詩とその軌跡』(1975年 法政大学出版局)、『沖縄の戦記』(1982年 朝日新聞社)、『沖縄近代詩史研究』(1986年 新泉社)、『沖縄文学論の方法―「ヤマト世」と「アメリカ世」のもとで』(1987年 新泉社)、『伊波月城―琉球の文芸復興を夢みた熱情家』(1988年 リブロポート)、『沖縄の文学―1927年~1945年』(1991年 沖縄タイムス社)、『新青年たちの文学』(1994年 ニライ社)、『アメリカのある風景―沖縄文学の一領域』(2008年 ニライ社)、『小説の中の沖縄――本土誌で描かれた「沖縄」をめぐる物語』(2009年 沖縄タイムス社)。『沖縄文学の諸相 戦後文学・方言詩・戯曲・琉歌・短歌』(2010年)、『沖縄系ハワイ移民たちの表現』(2012年)、『「南洋紀行」の中の沖縄人たち』(2013年)、『宮城聡―『改造』記者から作家へ』(2014年)、『雑誌とその時代』(2015年)、『沖縄の投稿者たち』(2016年)以上ボーダーインク。

●2017年4月30日発行
899823155

もう一つの沖縄文学
仲程 昌徳著
四六判  264ページ
2,000円+税
978-4-89982-315-5
投稿日
2017年5月8日
カテゴリ
文芸
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